2.絶対参照と相対参照
前回は合計のはいっているセルを平均に変更しました。
でも、それでは合計がなくなってしまいます。
今回は月合計の横に月平均を、費目合計の下に費目平均を書いてみましょう。
合計の式を絶対値でコピーして、関数を平均に入れ替えます。
この絶対値の考え方は、関数ばかりでなく、割合を出す計算式などにも
必要ですので、ぜひマスターしてください。
今回のポイントはF4キーで絶対値と覚えてください。
1.列の固定
N4のセルをアクティブ(選択)にして、セルの右下「+」(オートフィル
ハンドル)にマウスポインタをあわせて、右側に一つドラッグしてみて
ください。=SUM(B4:M4)がコピーされて、=SUM(C4:N4)となりました。
コピーする前の関数の引数(この場合はB4:M4)がB4からM4という
絶対的なセル番地ではなくて、関数が入っているN4のセルの左側を
12個合計しなさいという相対的なセル番地なので、コピーすると、
O4の左右側12個を合計しなさいという命令になってしまうためです。
これを避けるに絶対値指定をしてやります。セルN4をアクティブにして、
数式の編集バーからB4:M4をドラッグして選択します。次にキーボードの
F4とかかれたファンクションキーを押します。
=SUM($B$4:$M$4)となりました。このままオートフィルハンドルから
右側にドラッグすると=SUM($B$4:$M$4)がコピーされます。
でも、今度はこの式を下にもコピーしたいのですが、
このままではガス代も水道代も全部電気代になってしまいます。
もう一度N4のセルをアクティブにして、$B$4:$M$4の部分を選択し、
F4キーを2回押すと$B4:$M4になります。これはB列は固定するけれど、
4行目は固定しないよということです。これでO4にコピーしてみましょう。
O4のセルをアクティブにして、数式の編集バーからSUMの上を
クリックしてAVERAGEに変更します。
O4の式をオートフィルハンドルから下にコピーします。
2.行の固定
では月毎に平均を出してみます。
こちらもB11のセルを絶対値して下にコピーします。
今回は行は固定するけど、列は変わるよという指定ですので、
F4キーを1回押してB$4:B$10にしてやります。
関数をAVERAGEに変更し12月までコピーします。
もうおわかりですね。F4キーを1回押すと行も列も絶対値指定され、
2回目で行に3回目で列に、4回目で指定がなくなり、
5回押すと行も列も指定されるという風になっています。
2回押すところを3回押してしまってまちがったとおもっても、
トントンと押しつづけることによって、修正できます。
さて、今回の見本では、5月から12月までと
新聞代から接続料金までのところには数字がはいっていないので、
#DIV/O!というエラーが表示されました。
見苦しいなとお感じの方、次回はそのエラーを防ぐ方法です。
エラーについて
●#DIV/O!
割る数が0の場合や空白の場合 数式や参照セルをチェック
●#N/A
検索関数で検索値の近似値が見つからない場合 検索値や検索範囲をチェック
●#NAME?
関数名の間違いやまだ組込まれていない関数 関数名の綴りをチェック
●#NULL!
範囲の交差する部分のない複数のセルを選択した場合 位置関係をチェック
●#NUM!
引数の数値が不適切 計算式をチェック
●#REF!
参照先のセルを削除したり、別のデータをはりつけた場合 参照セルをチェック
●#VALUE!
引数のデータタイプが不適切 引数をチェック
●######
セル幅の不足 セル幅を大きくする
次回は複数の関数を同じセルにいれる関数のネストです。
========================= 応用してみましょう =====================
平均の横に、構成比率を計算してみましょう。電気代を全体で割れば%
がでますね。その式をオートフィルハンドルで下にコピーするには?
どこに絶対値を指定してやればいいか、ちょっと考えてみてください。
=========================== ご質問コーナー ======================
手持ち糸リストを作っています。重さの単位を一々入れなくても
数字だけで自動的にそこの列だけにgが表示されるようにするには
どうすればいいのでしょうか。というご質問です。
重さを入れたい列を選んで、右クリック、セルの書式設定から表示形式を
ユーザー設定にして、###"g"といれてやってください。
長さをいれたいなら###"cm"ですね。
自治会の住所録などシートごとに各班のものをいれる場合、各シートの
タイトルに"第"@"班会員住所一覧表"などと設定してやるとセルの中には
1といれるだけで、第1班会員住所録一覧表と表示されます。
Back Next エクセル関数トップ